がんばれ三洋!

三洋がんばれ!
新幹線で、毎週東京・・京都を「通勤」していると、名古屋を過ぎたあたり北側に、三洋の「ソーラーアーク」が見えます。

ソーラーアークって名前だけを聞いてわからないと思いますが、三洋が現在ビジネスとして力を入れているエコロジーの分野の一環で開発をした、巨大な太陽光発電装置です。
ソーラーアーク
企業の姿勢を、このような巨大なオブジェクトで示すというのは、新しいマーケティング手法だとおもいます(私が知ってないだけ?)。それが、実際の環境対策に貢献できているというのも、一石二鳥が、三鳥にも四鳥にもなっている感じがしますね。
しかし、ビジネス面でみると、三洋さんは最近苦戦をしているようです。
三洋、総合家電メーカーから脱却。2,330億円の赤字・・中期経営計画発表。1万人のリストラも
三洋電機撤退 創業の地、加西市は・・・
三洋電機(Wikipedia)
白物家電も撤退するとか、しないとか報道からの情報も入り乱れていますが、いずれにしても、「売れている」状態ではないことは、誰が見ても明らかですよね。
近年、消費者が家電を買うときって、ブランドで高いものを選ぶか、安いものを選ぶか、両極端になってきているのではないでしょうか。そういったところで、三洋は、ブランドでも勝てず、低価格路線でも勝てずとなっていたったのではないかと推察されます(って、誰が考えてもそうですよね)。
結果的には、他メーカーに比べて圧倒的な低価格路線で商品を提供すればよかったのでしょうが、しかし安いものを大量に流通させるということが出来ずに、今の状況になっていったのではないでしょうか。
もしくは、まったく逆にブランド構築をしようとして、結局ブランドが作れなかったのでしょうか。
このような企業戦略は見えないということ事態が、世の中で、”三洋”という会社の位置づけが分かりにくくなっていることを示しているのだと思います。そういった意味で、松下のV字回復については、マスコミの使い方や社員の意識の動機付け(V商品というカテゴリーの定義など)がうまかったですよね。
いずれにしても、三洋が弱体化しているのは、物つくりをしている人を尊敬している私としては非常に残念です。資源の無い日本としては、この”物づくり”がとても重要だと思っているのです。三洋も、今苦戦している企業とはいえ、開発技術や先進技術を持っているはずなので、それが会社が弱体化したがゆえに、世の中に出てこないというのは、日本全体として損をしているということにもなりますね。
是非、会社の経営(今はキャッシュフローの改善が急務でしょうが)を健全化し、会社の中に埋もれてしまっている技術を世に出し、”三洋”というブランドが日本に貢献すると同時に、皆が”欲しい”と思える商品を世の中に提供してくれることを祈っています。[:グッド:]
P.S.
今後の選択と集中の中で、モバイルに注力するようですが、三洋の携帯電話はいただけません。
デザインがいまひとつ垢抜けないのと、操作性が非常に悪いです。三洋の携帯を数年使ってきましたが、昨年日立/CASIOの携帯に切り替えたところ、操作性の分かりやすさ・シンプルさに感服している次第です。もっと、デザインを含めたHuman Interfaceに力を入れないといけないですね・・・。がんばれ!!