Oracleよ、お前もか。

IBMが買うのではないか、とうわさされて来たSunの買収劇ですが、なんとOracleが買うということで決着したようです。
Oracle、Sunを買収(ITmedia)
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それにしても、Oracleの情報操作は上手いですね。
業界の中でどんな駆け引きがあったのかは闇の中ですが、Sun/IBM/Oracleの間で相当な情報操作が行われていたのではないでしょうか。
というか、Oracleよお前もか、というのが正直な印象。
Oracleは、ハードウェアに依存しないソフトウェアを、水平統合的なアプローチでビジネスを拡大してきた会社。
その会社が、ハードウェアを主のビジネスにしているSunを手に入れるというのは、業界はやはり垂直統合ではないとビジネスが勝てないといわれているようで…。
垂直統合モデルは間違いではない、とおもいます。
しかし、ソフトウェアからハードウェアまで、一社が持つ資産だけで構築されるリスクは顧客にとってとても大きい。
なぜならば、価格競争力が存在しなくなるので、ある意味「言い値」が通用する世界になってしまう可能性があるから。
さらに、技術がオープンにならず一社独占になってしまうと、顧客にとってはブラックボックスを相手にしなければいけないので、ベンダーに過度に頼らざるを得ない関係になってしまう。
オープンだ、SoAだ、SAASだ、クラウドだ、なんて業界は言ってますが、実際はまったく逆の方向に進んでいるようでなりません。
Javaを開発したSun。そんな技術にたった会社が買われてしまうという現実にショックを覚えると同時に、その会社をOracleが買ってしまい、垂直統合にまっしぐらに進むという戦略に辟易とした今日のニュースでした。