ニュース番組におけるGoogle携帯の扱い…

あのねぇ。
昨晩のニュースジャパン。
Google Phone(正確には、”グーグルが開発した携帯電話用ソフトウェアのプラットフォーム「アンドロイド」を搭載した端末「G1」”)が出た!って、大騒ぎ。
どうも、iPhoneでニュース合戦になったので、更にニュース価値があるとおもったのか、過剰なほどの反応。
でもね。まだ日本でいつ発売されるか、も決まってないんだよ。
そもそも、Google Phoneのすごさって何がすごいんだか分かってんのかな。
端末でストリートビューが見れて、ジャイロセンサーで体の動きに合わせて3Dの角度が変わる!すげぇ~!なんて言ってたけど、そんなのアプリケーションの話じゃん。
今の端末でジャイロが入ってる端末もあるんだから、メーカーが作る気になりゃ作れるって話しなわけで。
Google Phoneの最もすごいのは(と個人的に思ってるのは)、基本OS(Android)が無料、かつオープンソース(部分的に、ですが。でも最も重要なカーネルソースは公開)、ってこと。更に、開発環境でEclipseが使え、ベースがLinuxなので、PC上で開発・動作確認が一気に出来る、ってこと。
つまり、いままで超閉鎖的だった開発環境がオープンになる、ってことのすごさなんです。
iPhoneひとつとってみても、開発環境がオープンになり、面白いアプリがどんどん出てますよね。
そんな勢いって、docomoやauには無い、じゃないですか。
#もちろんJavaで書きゃいいじゃん、って話もあるかもしれませんが、公開されているAPIの範囲が狭すぎ。
このAndroidが主流になっていく、ということは、今の携帯電話業界の流れで行ったらありえないこと、だとは思いますが、docomo/au/softbankのようなメジャー以外のキャリアががんばって、硬直化した端末供給の仕組みを破壊してくれないかなぁ、と思う今日この頃。
でも、そのためにはユーザーに受け入れてもらう必要があるわけだから、ユーザーからみて「すげー」という機能が必要なんでしょうね。そういう意味では、ストリートビューもありなのかな。
Googleがクラウドコンピューティングの世界を実現するために、この”制約が限りなくない”端末を出したのも、インターネットという”制約が無い”世界が生かして自らが成長してきた、という成功体験・事例があるからでしょう。
クラウドコンピューティングの時代になったら、今まで、センタ→端末という一方通行の通信に対して、端末→クラウド、というアップストリームがどんどん増えるでしょう。
今で様々な情報を集めるのにかかったコストが限りなく”0円”になっていく。
携帯電話にはたくさんのセンサーがついて温度・湿度などの気候情報、GPS情報、健康情報などなど、様々な情報のアップが可能になります。
このクラウドコンピューティングを実現するためにも、端末は「オープン」じゃなきゃだめなんです。
「無料」で「オープン」で「自由」な環境を、あとは、開発者や利用者がどうやってつかっていくか。
さて、この”制約が限りなくない”端末がどれだけ世の中に受け入れられるか見ものですし、とても楽しみですね。