MZ1500

1984年に、89,800円と手頃な価格で発売されたのが、MZ1500です。
名機MZ-700の後継機として発売されました。価格からもわかるように、シャープが、個人ユースをターゲットに作ったPCでした。

当時自分は中学生でした。当時、パソコン雑誌を買う小遣いもなく、友人が持ってきていたPC雑誌に掲載されていたMZ1500が輝かしく見えた記憶が鮮明にのこっています。
特徴はなんと言っても、
クイックディスク(wikipedoia)
フロッピーディスクのような形状をした、クイックディスクと呼ばれる円盤メディアを外部メディアとしてました。
このクリックディスク。ランダムアクセスができずに、シーケンシャルアクセスしかできないのです。
音楽メディアで言えば、レコードと、CDの関係に近いでしょうか。
当時、まだ記録メディアとしては、カセットテープが主流な時代だったので、QuickDiskで記録できるというのは画期的でした。特に、ロードの時間は劇的に早くなりました。そう、カセットテープで音楽を聞いて頭だしを苦労したことがある人であれば、CDに変わったときに頭だしの速さに感動したとおもいますが、その感動と同じものがありました。
しかし、問題点が1つ。
シーケンシャルアクセスしかできないので、最後尾にあるファイルしか削除できないのです。ですから、途中のを消しても、ディスクを再利用するためには、一度全部消さなければいけないという代物。
当時、まだ3.5inchのフロッピーが非常に高い時代。
エンジニアが、”安く”でも”使いやすい”メディアを考えに考え抜いた結果のものだったんでしょうね。正直なところ中途半端なメディアだとはおもいましたが、真に顧客のことを考えて作られたメディアだったのではないでしょうか。
そんなメディアを搭載した、MZ1500ですが、X1、X68000、MZ2500などのシャープのメジャー機種に飲み込まれ、大きなセールスを記録することなく消えていきました。
P.S.
メディアとしては、とても安価なものだったので、後に、今は無き任天堂のディスクシステムに使われていました。こちらの方が記憶がある人、多いのではないでしょうか。